other




著者:清水みさと
[あらすじ]
毎日のようにサウナに通う主人公みさとは一人きりで早朝のサウナにいた。まだ寝ぼけた皮膚が一生懸命、汗を出している。じわりじわり。控えめな玉の汗が汗腺から遠慮がちに顔を出し、ちょっとずつ育っていく様子を健気だなぁ、とぼんやり見つめる。でも、どうして、隣り合う汗の粒は、均一な距離感を保っているんだろう?サウナの内と自分の内は似ている。外に出て水風呂に飛び込む。内 / 外。自己と他者の距離感。みることとみられること。感性豊かなみずみずしい文体で描かれるサウナの描写や体調の変化はサウナ好きにも新たな発見があるだろう。いつも新しいことに挑戦していこうとする大胆さとうまくいくだろうかと戸惑う臆病さ。すべての悩みはサウナで解決できる!
(版元紹介文より引用)